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光触媒とは |
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二酸化チタン光触媒は有毒な薬品などを使用せずに光を利用するだけで、分解されにくいさまざまな化学物質を安全かつ容易に分解することができます。しかも、触媒として働くだけで自分は変化しないため、原理的には半永久的に使用できます。また、二酸化チタンは安全無害な物質で、チタンや重金属などの溶出はないため安全で、そのため光触媒は分解されにくいさまざまな有機化学物質の分解・処理に有効で環境に優しい環境浄化剤として脚光を浴びています。
アパタイトは一般にM10(ZO4)6X2の組成をもった鉱物群の総称で、中でも歯や骨の無機成分の主成分として知られているのはハイドロキシアパタイトです。人工的に合成されたハイドロキシアパタイトは生体親和性が極めて良いことから人工骨用に材料として注目されています。インフルエンザウィルスなどのウィルスや大腸菌などの細菌類を吸着することも報告されており、不織布にアパタイトを担持したフィルターが開発されマスクなどとして販売されています。また、ガス吸着能を検査した結果、アンモニアやNOxの吸着も確認されています。しかしながら、一度吸着したウィルス等は、一般の条件ではアパタイトからはずれることなくいつまでも吸着し、長期間使用していると飽和してしまいます。
このような特性を考慮し、二酸化チタンとアパタイトの欠点を補い長所を引き出すために、二酸化チタンの表面をアパタイトで覆った触媒が、このアパタイト被覆チタンです。
また、二酸化チタンをアパタイトが被覆しているため、直接二酸化チタンが基材と触れることがないため、基材を侵すことがなく、一度塗りで殆どの材料が塗布できます。一方、他社の光触媒塗料の多くは二酸化チタン単体であり、基材を侵す恐れがあるため最低でも二度塗りを行っています。
現在、開発を進めてきた光触媒コーティング剤において、クロス紙に塗布した供試体において@メチレンブルーの色素分解 一時間でAbs(透過率)が1.3から0.7Aホルムアルデヒドの吸着分解 一時間で1.4ppmから0ppmとなり十分な効果の確認が得られた。
膜本来においてもサンシャインウェザーメーターによる耐候性試験においても1000時間(3年程度目安)後においても劣化は認められませんでした。
今後としては環境浄化としてアパタイトの吸着性を生かした内装コーティング、アパタイト及び二酸化チタンの親水性を利用した防汚(セルフクリーニング)として外装コーティングの可能性があり、また現在、触媒粒子の微粒化による透明性を利用した、ガラス用コーティング剤も新しく開発されました。
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